「亜美、パスっ!!」 その感情が変わったのは、3年生になって初めての体育の後だった。 運動神経ゼロのわたしは、香織からのパスをうまく受ける事が出来なかった。 香織の足元から離れたボールが、わたしの頭めがけて飛んできて、 わたしはそのまま真っ暗闇に包まれたんだ。 その時の出来事はあまり覚えていなかったが、 たった一つだけ。 たった一つだけ、わたしの記憶の中に深くしっかり残っている出来事がある。 わたしの心を大きく動かした、あの出来事が。