わたしは綾に起こされ目をこすった。 すでに全開に開けられたカーテンから直射日光が当たる。 ギラギラする目を細めながら綾を見ると、すでによそ行きの格好をして腰に手を当てていた。 「おはよ」 上半身を起こして伸びをする。 「何時?」 「もう十二時。 いつまで寝てんの?早く準備して」 「なんで?」 「いいから。どれ着るの?」 これ?それともこれ?と、わたしの箪笥の中からありとあらゆる洋服を引っ張り出していた。 綾に引っ張り連れていかれたのは、わたしが通っていた高校だった。