◇葉凪◇


放課後…。


私は1人、屋上にいた。



「風、気持ちいいな…」


でも、私は1人。

もう誰も頼れない…。


柵に手を置いて、下を見下ろす。



小さく見える生徒達が次々に校舎から出てくる。


今ここで飛び降りたら…みんなに心配されるかな…?

今まで話した事がない人も、心配してくれるかな?


でも、当たり所が悪かったら私…死んじゃうよね。


痛いのかな、辛いのかな……ううん、きっとあっという間。



あ、遺書でも書いておこうかな。

悪いのは私を裏切った奴だって…そうだ、そうしよう。



私は無意識のうちに柵を飛び越えていた。

もう、悲しむ事なんてないんだ。

辛い涙を流す事も、怖い思いをする事も……ない。


制服を整えて深呼吸をする。

「………ばいばい」


私はゆっくり体を前に倒した。

これで終わる…本気でそう思った。





「葉凪!やめろ…っ!!!」




誰かが、私の腕を掴む。

そのまま引っ張られ、柵を超える。


「痛いっ!離してよ…っ!!」


目の前には、息を切らした…利琥。


「お前!何やってんだよ!!」

「利琥……」


「お前探してて…見つけたと思ったらお前っ…飛び降りようとしてて…」


利琥…ありがとう。

でも…ね。




「私、もう死にたい……生きてたって、みんなに嫌われるだけだから!!」