イジワルな恋人



不思議に思ったけど、特に聞かなかった。

亮が素直に答えるとは思えなかったから。


少し一緒に過ごしただけだけど、亮が素直じゃない事とか、意外と気を使ってくれてる事がなんとなく分かった。

……クールに見せてるけど、多分、本当は優しい人なんじゃないかな。


あたしには、亮が、噂ほど怖くて冷たい人には見えなかった。

……多少偉そうではあるけど。

お金持ちってみんなこう……俺様系なのかな。

隣の亮を盗み見ながら、学校中に流れる亮の噂を頭の中に浮かべて首を捻った。


「あ、ゲーセンまで新しくなったんだ……」


考え事していたあたしでも気付くほどのゲーセンのネオンに足を止めると、「寄ってくか」って呟いた亮が店内に足を進める。


「……こういうトコで遊んだりするの?」


亮とゲーセンがなんだか場違いに見えて聞くと、亮は少し考えてから答える。


「まぁ、たまにはな」

「じゃあこういうの得意?」


入り口近くのUFOキャッチャーを指差しながら聞く。