イジワルな恋人



急に真剣な顔になった亮にびっくりして、首を振る。


「違うよっ! なんか3日くらい行方不明なんだって……。

ちょっと心配で……」


表情を陰らせてうつむいたあたしを見て、亮が肩を抱き寄せる。


「心配するのは構わねぇけど、絶対深入りすんなよ? 

おまえはすぐ首つっこんでいつも危ない目に遭うから。

……俺の身体がもたねぇよ」


亮の言葉に、あたしは苦笑いを浮かべる。

それから……

視線を伏せて唇をきゅっと結んだ。



……亮には言わないけど、佐伯さんは……、

また会いにくる気がする。



なんとなくだけど……。


昨日からずっと、そんな予感がしていて……頭から離れない。