あたしが入ってきたことに気付いたのかどうかは分からないが、兵藤が起き上がりドアに向かって姿勢を正した。目が虚ろだ。半身で目をこすると「江藤ちゃん、水ちょうだい。」と言った。その水をゴクゴクと飲み干すと、あたしに向かって口を開いた。
「あなた、哲学に興味あるの?」
「うん。趣味の範囲で勉強してる。」
「ムジュンてどう思う?」
「ムジュン?ムジュンて矛と盾の矛盾?」
「そう。」
「そうだねぇ…、何でも表裏一体だから矛盾も結局は表裏一体の表れなんとちがうんかな?」
「…?」兵藤は訝しげな表情をした。
「あなた、哲学に興味あるの?」
「うん。趣味の範囲で勉強してる。」
「ムジュンてどう思う?」
「ムジュン?ムジュンて矛と盾の矛盾?」
「そう。」
「そうだねぇ…、何でも表裏一体だから矛盾も結局は表裏一体の表れなんとちがうんかな?」
「…?」兵藤は訝しげな表情をした。



