深夜だった。あたしは「帰るね。」と言った。悲惨な現状、悲惨な現実？から目を背けた。「じゃあ、僕たちはも帰りますわ～。」と男性看護師二人が同時に言った。薄ら笑いにも似た不気味な笑みを浮かべて…。富山と永山だった。それから二人は顔を見合わせてクスクス笑うと富山直樹が「またな！」と言い、僕たち３人は部屋を出た。伊藤洋一は帰らなかった。そのまま兵藤の隣りで背を向けて横になった。天井端のカメラが回っていた。病院内の看護師事務所(ナースステーション・詰所)に戻るとぐったりしてそのまま眠った…
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