注射器だった。伊藤洋一針先から液体を数滴押し出すと兵藤の左手に刺した。兵藤は「サンキュー」と答えると、そのまま看護師たちと談笑を続けた。。 打ったのは高価な液体のヒロポンだった。
どうして保険適用でも1000円以上する高価なヒロポンを打つ必要があるの?どうして患者を覚醒させる必要があるの?グルだ。院内で事実を知らないのは、あたしだけなの?竹中医師もグルなの?病院組織全体がグルなの?まさか医師会も?天井端にカメラを見た。背筋が凍りついた。兵藤の目は血走り、だれかれ構わず話し続ける。
看護師以外の空間にも話し続ける。
頭を引っ掻きむしる。
行動が異常なのは、あからさまだった。
あたしは、関わりたくくないので視線を逸らした。
どうして保険適用でも1000円以上する高価なヒロポンを打つ必要があるの?どうして患者を覚醒させる必要があるの?グルだ。院内で事実を知らないのは、あたしだけなの?竹中医師もグルなの?病院組織全体がグルなの?まさか医師会も?天井端にカメラを見た。背筋が凍りついた。兵藤の目は血走り、だれかれ構わず話し続ける。
看護師以外の空間にも話し続ける。
頭を引っ掻きむしる。
行動が異常なのは、あからさまだった。
あたしは、関わりたくくないので視線を逸らした。



