「カラオケの時……、すみませんでした。迷惑かけたうえに、変な事言っちゃって」



スラスラと言葉が出てくる自分に驚いた。

あんなに緊張して、うまく話せるかどうかも分からなかったのに。


いざとなると落ち着いて話すことができる。

心臓は相変わらず、ドキドキしているけれど。



「気にしていないよ。だから柚羽ちゃんも気にしないで」

「……はい!」



やっぱり、返事はもらえなかった。


でも、今はそんなことどうでもよかった。

バイト中に話せなかった分、結崎さんとたくさん話をしよう。


今度は誰にも邪魔されないから……。