晶くんは永輝の存在に気付いて、嗚咽を漏らしながらあたしもまた死んでしまったことを伝えた。

永輝は目を大きく見開いて、ひどく驚き、「なんで……」と小さく呟いた。



「ベランダから落ちちゃって……。ドジでしょう」



笑うあたしを見て、永輝は悲しそうな目をする。


そして、

「まさか……」

そう言いかけて、永輝は口をつぐんだ。



短いやりとりの中で感じた。

あたしの死にかんなさんが絡んでいることを、永輝は気付いているんじゃないかって。



「柚羽……。今までのことはもう…忘れよう」



耳元で永輝が静かに囁く。

その声に、あたしは小さく頷いた。