「う~、痛いーっ!」 痛みに呻きながら、自転車のライトに照らされた範囲を見渡すが、倒れている小動物はいない。 良かった、轢いたんじゃなくて……。 心底ほっとして、自転車を起こしにかかったその時。 ――ぎぃっ。 と、どこかで音が上がった。 ――なに、今の音? 何かが軋むような、嫌な音……。 不意に耳に飛び込んできたその音の不快感に、私は自転車を起こしかけたままの体勢で、固まった。