案の定、


教室の中に残って居たのは、痩せぎすで、背が高いショートヘアの雅美、


中肉中背で、肩口までのストレートヘアのリエ、


少しぽっちゃり体型で、セミロングの若菜の三人だった。


教室の中ほどで、めいめいに机を寄せて、話に花を咲かせていたようだ。


「何してるの? もうとっくに下校時間は過ぎたわよ」


「せ、先生ー!!」


きびきびと声をかけると、三人の悲鳴のような声が重なった。


私は、何事かと歩み寄って、机の上を覗き込んだ。


「あら、修学旅行の時の写真ね? 良く撮れてるじゃない」


そう言いながら手に取ったのは、一番上に置いてあった写真。


その様子を、三人が固唾を飲んで見守っている。


「え……?」


そのただならぬ気配に、私は目をしばたかせた。


「何、どうしたの?」


「せ、先生ー。その写真おかしいんです!」


「えっ?」