天然店員は俺様王子



――――…


「いらっしゃいませー!って、お前らかよ!!」

「おーっす隼人先輩っ」


-mia-に赴くと、真っ先に隼人が出迎えてくれた。


会話を始めるみんなから店内に視線を張り巡らせれば、ほぼ満席状態だった。


駅裏だというのに何だこの混み具合……てか、マジで女性客ばっか……。


「瑠雨、初めて来たの?」


キョウに顔を覗かれて「え!?」と思った以上に大きな声が出る。


「は、あ、うんっ!!!」


って何あたしキョドりすぎ! バカかっ!!!


だけど特に気にすることもなく「じゃあ楽しみだな」と笑ってくれるキョウに、高鳴る胸。


ああ。やっぱ男はこうでなくちゃ。


いい男なら決して──……。


「あれ? 奈々たちだぁ! いらっしゃいませ~っ」


こんな嘘臭い笑顔と。


「瑠雨も来てくれたの? 嬉しいなぁ。今日はサービスしちゃうねっ」


こんな嘘臭い優しさは絶対見せないんだからな!!!


「出たよ変態猫かぶりが」


大きく長い溜め息をつくけど、変態は笑顔を崩さない。