「あー……もう。私もどうせ馬鹿ですよ」



ぐったりしそうな心に鞭を打って、奮い立たせる。



あいつは、キライ。



でも、言ってはいけないことを言ったのはわかってる。





キライ、それが人を傷つけていい理由にはならない。



「ムカつく子どもだなぁ、ほんと」



でもその子どもと喧嘩したのは私。


喧嘩したらどうするべきかなんて、子どもだって知っていること。



テーブルの上に置いたカードの兄の字が「さっさと行きなさい」とせかしているみたいに思えた。



雨に濡れて風邪でも引かれたら余計困るし。


土地勘……はあるのかもだけど、現在のここに適応出来そうにないし。