「俺……このゲームに勝てたら告白するんだ……」

 青司がお決まりの死亡フラグを立てる。

「えー! 告白って、誰にするのっ?☆」

 告白、という、妙に現実味のある言葉に反応して、小雪が瞳を輝かせた。

「それは秘密。第一まだ勝負が決まってないですから」

 青司は小雪をはぐらかすと、手持ちのカードを場に捨てた。
 青司の手札は後四枚。
 六人の中で、一番残りの手札が多い上に、順番は最後。

 青司の勝てる見込みがほぼないのは、その場に居る全員が解っていた。

 そして、現大富豪のオレの手札は残り二枚。
 手持ちの札はAと2。順番が回ってくればまず場に出せる。
 最後に2は出せないため、先に2の札を捨てた。これで残りは一枚。

 他のメンバーの残りの手札はだいたい二、三枚。出された手札を見ると、オレが捨てたのが最後の2。

 楽観視はできないが、このまま行けばオレの地位は安泰だ。