――そう、幸せだよ。 これ以上のことなんて望まない。願わない。欲張らない。 あの頃何より欲した今があれば、それでいい。 目の前にある幸せだけで、あたしはもう充分だよ。 本当に、そう思ったのに。 あたしだけに意地悪な神様は何もかも、全てを奪おうとする。 手に入れたはずのモノを奪って、壊して、崩壊させていく。 手に入れたモノなんて、最初からなかったように、夢から覚めたように。 あたしはまた振り出しに、もしかしたらそれ以上の闇に、突き落とされる。