いつもの岬サマがライオンなら、 今の岬サマは寒さに震える子羊。 必死にあたしにしがみついて、寒さを凌ごうとしてるみたい。 「…分かった、岬サマ」 あたしが力強く首を縦に振ったのを見て、結衣さんは安堵の表情を見せた。 「ありがとね、琴弥ちゃん。これで岬も安心だよ」 「いえいえ…」 突然、あたしの身体までもが震えだす。 まるで、岬サマの震えがあたしにまで移ってきたみたいだった。 「じゃ、話を始めるね」 結衣さんは、いつの間にか運ばれていたコーヒーを飲みながら、口を開いた。 .