けれどあの日、

とても穏やかな秋の終わり

僕の中の何かが弾けたのだろうか


「僕をわかろうとはしてくれないの?」


何故そんなことを訊いたのだろう

彼女は一瞬驚いて
哀しい目をした



冬の気配を含んだ風が
二人の間を通り抜け
色づいた葉が静かに舞っていた