ライアープリンセス~偽りのお姫様~



「好き嫌いはあるかな?」

「ないです。」

じゃあいつもの二つと、熱いお茶を運んできたおばさんに恭介さんは言う。

私があまりにも場違いな格好をしていたので、おばさんは奥の和室へと通してくれた。

まぁ、お見合いの帰りだからしょうがないんだけどね。

湯気が立ち上ぼる茶碗から、懐かしい香り。

緑茶は久し振り。

いつも健斗さんが入れてくれる紅茶も美味しいけど、たまの緑茶も落ち着く。

学園長が好んで飲んでいたのを思い出した。

熱さを感じながら、両手で包み込むようにそれを見つめていた。