「……奏汰くん」 にこりと笑って、先生は、奏汰のシャツの胸元から覗いていたタバコを箱ごと奪い取る。 「君はまだ十九だろ? タバコ吸うにはまだ早いな」 「……先生。今日も裏口からのご来店、ありがとうございます」 ニッと笑う奏汰を見て、それまで余裕の笑みを浮かべていた先生の表情がわずかに崩れた。 「……先生。大将と知り合いだったんじゃん。嘘つき」 口を尖らせながらあたしが抗議すると、先生は静かに笑う。 「……村岡は奏汰くんと知り合いだったのか?」