――翌日、目が覚めたのは十時過ぎ。 寝ぼけ眼でキッチンに行くと、お父さんとお母さんはすでに会社に行った後だった。 夏休みに入ってから、あたしが起きるのはいつもこの時間帯。 お母さんが準備してくれた朝食を食べながら、携帯をカチカチと指で操作していると、タイミングよくメールの着信があった。 奏汰からのメールだった。 【おはよう。今日、ヒマ?】 かじっていたトーストをお皿に置いて、すばやく返信メールを打ち返す。