恋のコトバ【短編×Ⅱ】




「だって……それ聞いたところで何にもならないじゃん。

確かに好きだけど……でも、哲の気持ちがあたしにないならしょうがないじゃん。

そんな噂話聞いたって、どうにもできないじゃん」

「……」



今、哲が誰と付き合ってるとか

今、哲がどんな大学生活を送ってるかとか

今、哲がどんな事に夢中になってるとか……

ホワイトデーの今日、誰と過ごすのか、とか……


そんなのは聞いたって何にもならない。


誰とも付き合ってないって聞けば、それは少しは嬉しく思うかもしれない。

遊んでないって聞けば、嬉しいって感じるのかもしれない。


だけど、それだけ。

だから、あたしと哲がどうにかなる訳じゃない。


それは、逆も同じ。

哲が誰かと付き合ってるって聞いたって

誰かと結婚するって聞いたって……だからってどうにもならない。


この、哲を好きな気持ちは……そんな話を聞いたからってすぐにどうにかなるもんじゃない。


今、あたしと哲の間にある確かなものは……

あたしが哲を好きっていう事だけ。



それ以外の事情なんて、その関係に何の効果も為さないんだ。