恋のコトバ【短編×Ⅱ】



①浮気したら即別れる。(浮気はキス以上)

色々と考えてはみたけど……付き合う上での約束事なんてこれくらいしか思い浮かばなかった。

他の女の子と遊ぶな、とかそこまで強要は出来ないし。

別に友達であれば、2人で遊んだりしてもそれは仕方ないし。

そう考えると、強制するのなんてこれくらいで。


それを伝えた時、哲は

『え、これだけ? ってか、超普通の事じゃん』って拍子抜けして笑ってたっけ。






「遠藤先輩……今大学楽しいのかな……」


グランドに立つ哲に視線を向けた莉奈が、ぽつりと漏らす。

少し尖らせている口は、きっと哲への怒りの表れ。


「楽しいんじゃない? 楽しむ為に別れたんだから」

「でも……」

「元々そういう奴だもん。あたしと付き合ってる間がおかしかったんだって」


1年半もの間、哲は本当に浮気をしなかった。

他の女と二股したりはしなかった。

それは、きっと哲が本当にあたしを想っててくれた証拠……


だから、それだけでいい。


「莉奈、そろそろ城田が来るんじゃない?」

「あ、うん……志乃ちゃんはまだ帰らないの?」

「んー……もう少ししたら帰るよ」