そこから友達が始まって。
哲に告白されたのは、その1ヶ月後。
『もう一度岸田の髪引っこ抜いてくるかなー……』
放課後一緒に帰ってる時に哲が言った言葉に、あたしは吹き出した。
『なにそれ。なんの罰ゲーム?』
『いや、罰ゲームじゃなくて……姫を手に入れる為の度胸試しっていうか賄賂(わいろ)っていうか……』
『意味分かんない。何、姫って。ピーチ姫? 哲ってゲーマー?』
『ピーチ姫っていうか志乃姫っていうか……』
『あたしを勝手にゲームの中に入れないでくれる? 言っておくけど岸田の髪抜いてきたってピーチ姫のコスプレとかやんないから』
『……おまえさー、どんだけ鈍いんだよ? あー、分かった。もうはっきり言うよ』
怪訝そうに歪めた顔のあたしを真っ直ぐに見て、哲は少し気まずそうに口を開いた。
『志乃が、好きなんだよ……』
『は……? なに? 冗談?』
『いや、マジで……だから付き合って欲し……』
『あたし、軽い男嫌いだって言ってるじゃん』
『志乃が付き合ってくれんなら、もう軽い男なんか卒業するから! だから、な?』
『軽い男って卒業できるものなの? それ、もう性癖じゃないの?』
『……そんなに俺が信用できない?』
『……悪いけど』



