素直に、可愛らしく……好きだって伝えなくちゃ――――……
「城田……」
「ん? なに? 莉奈」
「……コレ、あげる」
……結局どこも可愛らしくなんかない渡し方になってしまって、あたしは静かに落胆する。
今なら少しは素直になれると思ったのに……
長年培ってきたこの性格は、今更どうこうできるってものでもないらしい。
だけど、そんな無愛想な渡し方にも関わらず城田はすごい笑顔を浮かべて……
「マジで?! え、俺に?! 俺にだよな?! ……やべー、すっげぇ嬉しいっ!!」
こっちが恥ずかしくなるくらいに喜んでくれた。
そして、小さな箱を掲げながら一頻り(ひとしきり)喜んだ後……あたしに視線を落とした。
「莉奈、ちゃん……」
「……なんでちゃん付けなの?」
いつもとは少し違う様子の城田に、あたしは少し笑って答える。
城田はちょっとだけ黙った後、あたしを真剣な目で捕らえた。
城田の背中から漏れる夕日の光が、城田をいつもとは違う雰囲気に映らせる。
やたらとそんな雰囲気が出ている教室内に、胸がトクンと跳ねたのが分かった。
「あのさ……キス、とかしたら怒る?」
「……っ」
なんとなく……なんとなく、雰囲気でそうなのかもとは思ってたけど……だけど!
どうしていいか分からないくらいの緊張に、あたしは唇を噛み締めて身体を縮こませた。
したくない訳じゃない。
むしろ……や、でも!!
そんな葛藤が頭の中で繰り広げられているあたしに、城田が近付く。
ドクン!! と大きく響いた心臓に……あたしは恐る恐る顔を上げた。



