恋のコトバ【短編×Ⅱ】



『……今、俺の顔見ないで』

『え、だって自分であーんしてって言ったんじゃないっ』

『いいから! ……だって本当にしてくれるなんて思ってなかったから……やばいって。思った以上になんかくる』

『くる? 何が?』

『……胸キュン?』

『……バカじゃないの?』


照れ隠しで呆れた振りをしたあたしを、城田は振り向いて微笑んだ。

憎まれ口しか叩けないあたしなんかに、優しく、優しく……微笑みかけてくれた――――……



あたしは、何度城田の気持ちを無視した?

あたしは、何度城田を傷つけた?

あたしは、何度……城田を好きだと思った――――……?



もう、遅いの?

城田の中では、もう終わっちゃった……?


でも……

でも、あたしの中では……このままじゃ終われないよ。


まだ、終わらせない――――……っ


チョコの入った箱を握り締めて、あたしは城田のクラスに向かった。

だけど、教室に城田はいなくて……


もう帰っちゃったのかな、なんて考えが浮かんで。

胸がギュっと掴まれたみたいに苦しくなって、あたしは床に視線を落とす。



やっぱり、もう――――……