「だからって俺の部屋に泊まるのは――…」 「えっ!?」 ――俺の言った後に突然菅原ではない女の声が響いた。 ……誰だ? 聞かれた? 声のした方を向くと、つい先日見た顔がそこにいた。 「ま、麻里亜さん……?」 「ぐ、偶然お二人が見えたので……」 麻里亜? マリ……! あぁ!! アベマリア!!!! キリスト!!←違う 俺は忘れていたあの日の彼女のことを思い出した。