「せめてウィッグって言ってほしいよね」 「そうだよな。ったく誰だよ書いたの……は?」 ふと聞こえてきた声は、俺にとても馴染みのある声だった。 後ろから声をかけてきた本人……。 「やぁ、カナちゃん」 「「いたー!!」」 愛海がいた!! まさかの本人から声をかけてきたパターン!! 「……ん?もしかしてあたし関係?」 「お前、いつの間にファンクラブなんか作ったんだよ!?」 「あ、それ関係?」 ……ったく、あんだけ探したのに簡単に現れやがって!! 「ついこの前だよ。発表した日」