「……そう、悪かったわね」 「いえいえ、こちらも暇でしたので」 こうして見ていると、阿部麻里亜は明るくなったよな。 少し前までは名前のせいで大変だったのに、その名前を恨んですらいない。 強い奴だと思う。 「ほらウサギさん、帰るわよ」 「はいっ!」 平和だなぁ...。 なぜだかしみじみ思う。 もうぼーっとする理由はないはずなのに、なぜだかぼーっとする。 阿部麻里亜のことは解決したのにな...。