――というわけで放課後。 「今日は逆方向になっちゃうけどごめんなさい?」 「大丈夫。そのまま家出するから」 「え!?来る気!?」 「うそうそ、ちゃんと帰る」 ……阿部麻里亜、呆れてる...。 もう家出先が俺ん家ってバレてるもんな。 それから俺のマンションにつく前に曲がって、サヨナラ俺の家。 「ここだよ」 そう言われて見た初の阿部麻里亜の家。 一軒家だ。 「たしか麻里亜さんのお姉さんの名前は樹里亜さん……ね?」