――放課後 「あ、阿部麻里亜!」 廊下で会った阿部麻里亜に声をかけた。 「!要くんとQ様?どうしました?」 俺は頭の中で立てていた計画のために彼女を引き留めた。 「夏休み、暇ある?」 「え?あ、あるある!いっぱい暇!!」 にっこりと、満面の笑みで答えてくれた彼女は、ノリノリらしくて、俺も一安心した。 「……ウサギさん、麻里亜さんと……?」 「いや、涼歌さまと三人でって考えてたんだけど……」 そう言った直後、二人ともため息をついていた。 なぜだ?