小さい時から、
ずっと一緒にいた。




一緒にいることが、
当たり前だと思ってた。




楽しい思い出の中にはいつも、
将兄がいたから。




「将兄と結婚する!!」
って毎日のように言ってたし、




そうなれば良いな、って、
本気で思ってた。








でも、それは昔の話。




そんなことを思ってたのは、
まだ幼かった頃の私。




今ももちろん、
将兄のことは大好き。




憧れの対象だし、
一種の目標でもある。




でも、当然ながら私の
将兄に対する「好き」の気持ちは、




一般的に「兄妹愛」とか
「家族愛」とか呼ばれるもので。




小さい頃に言ってた
「結婚したい」っていう部類の
愛情ではない。




当たり前だよね。




私達、兄妹なんだもん。




そんな感情、
絶対に抱いちゃいけない。




私は普通に恋をして、
普通に結婚をして、
子供をたくさん産んで、
幸せに暮らすんだ。




将兄と祐兄に負けないくらい
素敵な人に出会って、
二人に自慢してやるんだから!!











───そう、思ってた。




……知らなかった。




知ってるわけがなかったんだ。




将兄の本当の気持ちも、




私達がこれから、
どんな道を歩いていくのかも──…。






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