登喜子は夜、僕に

「お母様…年取ったわね…。」

と言った。

「…登喜子…俺が死んだら…もうおふくろの事は明夫に…まかせろ…。もう…関わらなくていい…。」

これで僕の役目は終了だ…。

登喜子もおふくろから解放される…。

珍しく登喜子の目に涙が浮かんでいた。

僕の中で…大きな事が終わり…何かが崩れ落ちていった…。

さあ…もういい。

ついに…終わったぞ。

もう…行ってもいい…。

僕はまた眠りについた。