朝に登喜子が家に帰った。

また昼に戻ってくるらしい。

僕は夜中寝なかったために、点滴を用意されてる最中に寝てしまった。

「…起きてる?」

また貴子だ。

専業主婦の貴子は毎日の様に病院へ顔を出す。

僕は昨日歌った歌を貴子に聞かせた。

「貴子、退院したからカラオケに行こう。俺、練習しておきたいからCD買ってきてくれ。金は払うからさ。」

貴子は

「明日持ってくるよ。」

と約束してくれた。