「!!」
裕一郎は目を覚ました。
(夢…)
いつの間にか眠っていたらしい。
窓の外に目をやると、いつしか日が傾き始めオレンジの光に部屋が包まれていた。
枕元に置かれた携帯を手に取ると、ディスプレイを覗く。
デジタルの時計は18時を示していた。
「やば。いい加減、起きないと」
のろのろと体を起こし、ベッドから下りようとした時。
コンコン。
軽やかにドアがノックされて、啓太が顔を覗かせた。
「如月、起きてたんだ…具合どうだ?」
「啓太…うん、もう大丈夫だよ。今朝はありがとうな」
「なに水臭いこと言ってんだよ、友達じゃんか」
笑いながら入ってくると、
「ほら、お土産。今日の授業分のノートのコピーと課題のプリント」
啓太はカバンから取り出し、それらを机の上に置いた。
「うわ…」
用紙の束を見て、裕一郎はうんざりした表情をする。
「たった1日なのに、こんなにあるのか」
「夏休み前だからって、気を緩めるなってことなんだろ。良かったな、明日が休みで」
ちゃかした口調で言うと、イスにストンと座った。
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