あれから、光とは会ってない…というのも、ライブ当日が近付き、ついに明日からツアーが開始し、一発目の北海道の準備で忙しかった。



「で?何してんだよ」

「…準備…だよ」

「自分ちでやれよ」


スーツケースに何だかんだ詰めてる隣で何故か琉がお馴染みの蜜柑ゼリーを御食事中。


意味が分からなさすぎて、どこから突っ込めば良いんだ。


小さく溜め息を吐き、琉の頭をくしゃりと撫でる。

「で、お前は準備終わったのかよ?」

「ん、みかん…ゼリー、1日1個に…しようと思ったけど…ライブ…興奮するから…2個にした、から×2日だから…4個、持ってく」

「いや、俺が聞いてんのは服とか、他の荷物」

「……?」



琉の横に置いてあるショルダーバッグを奪い、中を広げた。



「………」

「…壱流もいるなら、……明日空港で…買う?」



目眩がする。



「壱流ー!!やっぱ移動、俺、間に合わねー!!」

「晴、いなかったら良いよ?3人で踊るから」

「利央くんんんんんん?」



「あ、……みんな…呼んだの。…明日は、壱流の…部屋、から…みんなで…行こうね…って」

「………」



目眩がする。