君を守りたい


気まずい沈黙が、重く、重く、あたしたちを取り巻く。壁に掛けられた大きな時計が、秒を刻む規則的な音がやたらと大きく響いた。

足を組んでソファーに腰掛け、どこか一点を見つめている美香を見ていると、漠然とした問いが頭からわき出してくる。

……あたし、何しにココに来たんだろ?

礼二たちの話聞いて、とにかく美香に会わなきゃって…。話して、ケジメつけようと思って…。

そのはずだった、のに。

あたしは何をしたい?
あたしの話さえも聞かない美香に、何を求めてる?

………本当はわかってた。

ただ…、ただ美香に、体と心の痛みをわかってほしいだけ。たったそれだけなのに。