君を守りたい


目をぎゅっと閉じ、唇をかみしめ、両手を強く握った。

あーあ。いつからあたしは、こんなに臆病になったんだろう。情けない。


「大崎先輩。」


不意に呼ばれた名前に若干驚きつつも、あたしの視線は隣りの雅樹を捉える。


「俺たちはいなくならないですよ。大崎先輩の前から、突然いなくなったりなんかしない。だから、安心してください。」


…あたしの考えてることなんて、すべてお見通しってワケね。悔しいけど…、悔しいけどその言葉が、確かにあたしに安心感を与えたのも事実。


「……ありがと。」

「いえ。ただ思ったことを言っただけですから。」


やっぱり雅樹はつかみ所がない。
今はあたし、こんなお礼しか言えないけれど、ちゃんと答えを告げるまで待っててほしいな。