君を守りたい


伝えたい言葉がありすぎて、でもこの場にはふさわしくないようにも思えて、結局言葉にならない。
そんなあたしの心境を察したのか、雅樹が続ける。


「傷つくこと、傷つけることを恐れてちゃダメだ。その先に、大崎先輩の探す答えがあるんじゃないんですか?」

「…………………そのとーりだよ。」


さすが雅樹…だ。
確かにそうなのに、あたしがぶっきらぼうにしか答えられないのは、やっぱり怖いから。“恐れ”が拭い切れないから。

一度ついたトラウマは、そう簡単には消せない。あたしが傷つけて傷つけて傷つけて、その結果その人が、あたしの前からいなくなってしまうのが怖い。

理由は違えど、蒼があたしたちの前から、永遠にいなくなってしまったように。

また誰かを、“失う”のが恐い…。