君を守りたい


あたしがいったん口を休めたことで生じた沈黙。隣りの雅樹は腕を組み、少しうつむき加減で軽く目を閉じていた。

しばらくしてあたしの視線に気がついたのか、雅樹はゆっくりとまぶたを開く。


「…大崎先輩の行動の結果、守りたいものは守れたんですか?」


相変わらず、質問が鋭いなあ。
守りたいものを守れたかって?
一応、大義は果たせたつもりだったけれど…


「あのときは守れたつもりだった。でも今考えると、どうなのかなって思うんだよね。…結局あたし自身が、何人も人の心を傷つけてる。これで守れたって言えるの?」


やっぱりあたしの、エゴにしかすぎなかったと思う。車窓に広がる青空に、胸の奥がチクリと痛んだ。