君を守りたい


「けど?」


不思議そうに首を傾げた慈朗に、あたしは続ける。


「けど、あたしはやっぱり慈朗が好きで、どんなに気持ちを押さえ込んでても、いつもどこかに慈朗の面影を探してた。それなのに矛盾してるあたしの気持ちは、独りぼっちの寂しさを埋めてくれる寿也の優しさに惹かれて…。
結局あたし、自分の気持ち自体をちゃんと把握できてない。」


我ながら情けない…。
優柔不断にも程がある。

見つめ直せば見つめ直すほど最低な自分を、今までになく恨めしく思った。

あたしが話し終えたあと、慈朗はあたしを見つめたまま一言も発さなくて。静けさが重苦しい沈黙となって、広くもない室内を支配する。

さっき自分が言い放った言葉が少し気まずくて、あたしは慈朗と目線が合わないように視線を落とした。