君を守りたい


「…そろそろ行くか。」

「うん。」


ストレッチを終え、コートを出て行く集団に混じり、俺と渡部もコートをあとにする。

だけどまだ、朝練前とあまり変わらない暗い雰囲気が俺たちを包んでいて。宿舎に足を向けながら、ふと隣を歩く渡部を見ると、何だか悲しいような、ツラいような、何かを言いたげな表情を浮かべていることに気がついてしまった。


「渡部?どうしたの?」

「あ?何でもねぇよ。」


もちろん聞いたって、渡部が答えてくれる訳ないっていうのはわかっていたけれど、聞かずにはいられなかった。無駄に強がりで頑固なんだよね、渡部も。

そして宿舎に到着し大広間に入ると、さっきまで二階にいた陽路ちゃん以外のマネ三人がいて。一応仕事をしている姿が、必然的に目に映った。