「ま、っつーことで!陽路先輩の味方は、少なからずいるんだぜ?陽路先輩が素直な気持ちをぶつければ、どんな結論だったとしても、誰も文句言わねえだろ。」
あたしの素直な気持ち、か。
ダメだ、また…。恭汰の言葉によって、あたしの気持ちは正直、また大きく揺れ始めていた。
恭汰の赤みがかった茶髪が自販機の明かりに反射し、いつもより赤みが増したように感じた。そんな中、恭汰が続ける。
「…俺の気持ちは完璧片想いだから気にしなくていいです。でも純粋に、陽路先輩にはそばにいてほしいって思うんだ。何だか…当時の慈朗たちの気持ちがわかっちまったんだよなー…。」
あたしにそうつぶやいた恭汰は、わざとらしくはぁっと大きなため息をもらすと、ニコリと笑みをあたしに向けた。
“当時の”っていうのは、間違いなくあたしが凌葉を去ったときのことを指しているのだろう。

