黙ったまま口を閉ざしたあたしに、恭汰は優しくほほえむ。でもその優しさの裏には、少しの悲しさや切なさが見え隠れした。
「…それが陽路先輩の気持ちだろ?陽路先輩は陽路先輩らしく、今度こそ後悔しないように行動すればいいと俺は思うぜ?」
「恭汰…。」
恭汰の手が伸びて、あたしの頬を拭う。
今度こそ後悔しないように、か…。でもどのみち、何を選んで行動したとしても、あたしが後悔することはわかっていた。誰か大切な人を、傷つけてしまうことも……。
だってあたしの行動は、少なからず一人の人を裏切ってしまうから。
「陽路先輩が何を選んだとしても、俺は味方だぜ?前にも言ったけど、俺も陽路先輩好きですから。」
まるであたしの不安を見越したような恭汰の言葉。寿也たちもずっと、あたしの味方でいてくれるのかな…?

