君を守りたい


そしてふと、壁に掛けられている時計に目をやると、時計の針は1時を指していた。そういえば確か、練習が始まるのは一時半だったはず。そろそろ行って、ボールとかドリンクの準備しなきゃヤバいじゃん。


「涼夜、あたしもう準備しに行かなきゃだから、またあとで。」

「…ウィッス。」


立ち上がり、他の三人を呼びに行こうと思って階段の方に向かおうとすると、急に右手首を涼夜に掴まれた。


「何?」

「…今回は、無理しないでね。」


不審に思って見下ろしたあたしに、たった一言、それだけ言って涼夜は手を離す。真剣な表情を浮かべる彼に、自然に頬が緩んだ。

「あたしを誰だと思ってんの?」と冗談混じりで返すと、照れたように帽子をさらに深くかぶった涼夜は、「だだの先輩…。」と小さく呟いた。