君を守りたい


「そうなんだな。また大崎か…。」


あたしの演技にまんまとだまされた治は、「くそっ!」と叫んで横にあったイスを蹴飛ばした。あまりにも予定通りに進む計画に、あたしの頬は自然にゆるむ。


「何なんだよ、今の音…」

「部室では静かにしろよなー。」


そう言いながら入ってきたのは礼二と紀彦。1・2年生よりも早くこの二人が部室にきたことも、あたしにとっては好都合だった。

眠そうな二人の目にも、あたしの腕の包帯が映る。一変した表情に、あたしはうつむいてほくそ笑んだ。