誰も、何も話さないまま部室にたどり着く。
静かにドアを開けると、慈朗に肩を借り、何とか立ち上がったのであろう陽路先輩と目があって。
俺と目が合うと、あはは…と苦笑いをこぼす。絶対痛いのに、何で、どうして、笑ってられるんだよ?
不意にぐるっと部室を見渡してみると、部室内はいつも通りに片づけられていて。洗濯物もたたまれている様子から、部室に戻ってきた陽路先輩が、痛い足を我慢して仕事をしたことを悟り、胸が苦しくなった。
そして、おそらく冷やしただけであろう足に視線が移されるや否や、俺たちの顔はその痛ましさに歪む。
「…って、あんたら何て顔してんの。あたしの意志で続けたわけだし、自分の責任。このくらい、大丈夫だよ。」
陽路先輩は明るくそう言うけど、大丈夫なら1人で立てるだろ。そんなツラそうな顔で、笑ったりしないだろ。

