君を守りたい


「美香がマネとしているのに、何が不満なんだよ?そんなに大崎にこだわる必要あんのか?」


続けて、礼二先輩がそう言う。
“こだわる必要”か…。そんなの、先輩たちにはわかんねぇ、わかるはずもねぇ。俺達には俺達だけの、陽路先輩との関わりがあったんだ。

それに、不満に決まってんだろ。
毎日毎日、嘘くせぇ笑顔張り付けて間延びした話し方を聞かせるのが、陽路先輩をおとしめようとする姿を見せるのが、マネの仕事なのか?

もちろん、こんなことは口になんて出せない。言ったところで効果はないだろうし、ますますやることがヒドくなるに決まってるんだから。

その辺はみんな理解しているようで。だから誰も一言も発さず、コート内には気まずい沈黙が流れていた。