君を守りたい


誰が見ても怪我をしてるとわかる左足。
そこに負担がかかるように、狙ってボールを打つ。紀彦先輩も治先輩も、ボールのコントロールに優れている選手だから、陽路先輩は打ち返す度に足に激痛が走っているはずだ。
自然と、俺のラケットを握る手に力がこもる。


「一年生と二年生諸君。三年生が練習してんのに、サボってちゃダメだよぉ。」


不意に、一番聞きたくない声が背後からかけられた。まぁ言っていることはもっともなのもあり、とりあえず俺は真ん中のコートに慈朗とペアで入ることにした。相手は学と深谷だ。

でも隣が気になって練習どころじゃねぇ。しかもわざと長引かせているのか、1ゲームがなかなか終わらない。


「渡部。そろそろ止めないと、大崎先輩ヤバいぞ?」


深谷が、そう俺に言うけど。
そんなの俺だって、とっくの昔にわかってんだよ。