君を守りたい


「何だよ?言いたいことがあるんなら言えよ。」


身長の小さい陽路先輩が、大きい治先輩を見上げるように睨んでいる。その状態に耐えられなくなったらしい治先輩が、陽路先輩にそう言った。


「別に。どうせ言ったって、何も信じないでしょ。」


ぷいっと顔を背け、陽路先輩はそう言い放つ。そして、「あたしが走らないって言っても、どうせ走らせるくせに…。」と言い残し、部室を出ていった。

でも彼女のその歩き方に、なんだか違和感を感じる。やっぱり昨日…、そんな嫌な予感がよぎって。


「渡部…。大崎先輩、足怪我してるんじゃ…?」


深谷の言葉で、“嫌な予感”は“確信”へと変貌を遂げた。